このシリーズでは、神様に応援される会社経営について、
相原康人がさまざまな業種の経営者や従事者の方にインタビューさせていただきます。
今回は、松下幸之助に学ぶ「道をひらく生き方」をお伝えします。

インタビュアー 相原康人
北極流占い師。北極老人から口伝で占いの秘伝を学び、一人ひとりの開運の秘訣を伝授する。

池田俊介
旧松下電器本社がある大阪府門真市近くで育つ。松下幸之助の経営哲学を研究している。
社会貢献できる人材を育てるのが使命
相原 経営者の方の悩みで多いのは、社員の教育ですね。理念をもって世の中に貢献できる会社にしていきたい、という熱い思いがあっても、スタッフがついてこない。
松下幸之助さんはどのように社員さんに火を灯し続けたのですか?
池田 松下さんご自身が率先垂範して、経営理念に基づいた働き方をしている姿を見せていましたね。
松下さんは「人には無限の可能性があり、誰もが磨けば輝く素質がある。大事なのは磨き方だ」と考えていました。
経営者とは、人を使って目的を達する人と定義されることもありますが、松下さんは、社会から大切な人材をお預かりしている、という考え方でした。
経営者には預かる責任があるから、社員全員の人生を背負い、仕事を通じて才能を発揮し、社会に貢献できるように育てなければならない。そんな使命感がありました。
相原 その考え方は、社員のモチベーションの根本に関わりますね。
池田 立場があれば、数十人ぐらいなら指示したら動くかもしれないけど、何百人となるとお願いしないとダメ。何千人かそれ以上を動かそうとすると、拝む気持ちになると言っていました。この気持ちが信仰心にもつながっていますね。
相原 神様にお願いする気持ちだと。
池田 その気持ちが社員みんなに伝わって松下さんの生き方に賛同して動いたんじゃないかと思います。
また事業も、緻密な中期計画を立てて展開するのではなく、ほぼ直感でしたね。
自分たちが売りたい物を売るのではなく、世間から求められていることは何かと感じながら、商品と向き合っていました。そのベースには、世間への信頼がありました。
相原 人生でも経営でも、どんな時代であっても変わらない大事なことですね。
自分の仕事を天職と思え
そこから生まれる直感を大事にせよ
池田 松下さんの人生から学べることはとても多いです。
書籍では、『道をひらく』が特におすすめなんですが、最初の方にこんなくだりがあるんです。
「他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道はすこしもひらけない。道をひらくためには、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ」
人生で踏み外してはならない道というものを語っています。
前半に「所詮はこの道しかない」といった表現があるので、諦め感にも聞こえそうですが、そうではなく、それがかけがえのない自分の道であり、唯一無二の人生だ、ということです。
相原 まずは自分に与えられたところで頑張ってみろ。それが道になる、と。
池田 今の人たちって、自分の得意なことや好きなことができる職場を選ぶ傾向がありますね。悪くはないですが、完全にぴったりとくる職場はないでしょう。
その時にどういう心がけが大事かというと、松下さんは「その仕事をとことん味わってみなさい。最初から諦めず、まずは真剣に向き合い、味わい尽くし、経験から生まれた考え方や直感を大事にして選択していきなさい」と言っていました。
目の前の仕事を天職と思って受け取ることが、自分の運命を受け入れ、道をひらく生き方だ、と伝えていたのだと思います。
相原 自分を受け入れ、ここからスタートだ、と受け取る考え方は大事ですね。
松下幸之助さんの人生から、神様から応援される経営者のあり方をお届けしてきましたが、経営者だけでなく、すべての方に聞いていただきたいお話でした。
ありがとうございました。(完)
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