大学受験塾ミスターステップアップの村田明彦です。
子どもをもつ親御さんに向けて、
子どもの能力を最大限に発揮する親の関わり方をコラム連載しています。
今回は、Part1 からの続きをお話します。

大学受験塾ミスターステップアップ 村田明彦
現・塾長にして「大逆転勉強法」「限界突破勉強法」受験指導の後継者。20代前半で3000冊の本を読む。受験勉強を通して人間的に成長できる「真の教育」を突き詰めて、大学合格はもちろん、その後の人生で活躍できるような人間力を育てるため、時に厳しく、時に優しく、受験生が精神的に成熟するように導いている。
なぜ、心配は逆効果なのか?
かつて塾生だった、高校3年生の美奈さんには、心配性すぎるお母さまがいました。
美奈さんから相談を受けたわたしは、お母さまと話をしました。
すると、こうおっしゃっていました。
「先生は、美奈の味方になってばかりで、わたしの味方には、なってくれないんですか?」
娘の受験がうまくいくように、母親もがんばっているのに、誰も分かってくれないと悲しんでおられたのです。
お母さんの異常なまでの過干渉のウラにあったのは、
「第一志望に合格できなかったら、この子は就職できない……」
「もし、そうなったら、夫や親戚から、ダメな母と言われる……」
といった、さまざまな不安でした。
それを相談できる相手もおらず、苦しんでおられたのです。
わたしは、お母さんに、こう言いました。
「わたしたちも、お母さまも、目指すところは同じです。
美奈さんに、最高の受験をしてほしい、ということですよね。
だからこそ、率直に申し上げます。
お母さまの心配は〝逆効果〟なんです。
もちろん、お母さまが美奈さんを心配されるお気持ちはわかります。
ですが、思春期を過ぎた子どもは、その言葉や行動の裏に見え隠れするお母さまの本心に、敏感に反応します。
手出しをしないと不安、放っておけない、という気持ち。
それを子どもは『わたしは信じてもらってないんだ』というメッセージとして受けとります。
だから、美奈さんは、何か言われるたびに元気をなくしていくんです。
大学受験をする年齢ともなると、もう大人です。
社会的にも、精神的にも、自分の足で立ちたい、と思うもの。
だから、たいてい親の言うことを素直に聞けなくなります。
そのとき、なんでこんな子になってしまったのか…、こんなに心配してるのに…と、嘆く親御様もいらっしゃいますが、それは違います。
その変化は自然なことであり、自立への喜ばしい一歩なんです。
美奈さんは、もう大人です。
信じてあげてください。
そして、わたしたちに、任せてください」
そうお話して、ご納得いただきました。
それから、お母さんの美奈さんへの態度は180度、変わりました。
すると美奈さんも、みるみる自信を取り戻し、最後は見事、第一志望校の合格を勝ち取ったのです。
(続く)