今回のテーマは、「梅干しは最強の『腸活』」。
前半は「梅干しは日本人の腸に合う、最強のソウルフード」
後半は「ガンが治った!? 梅干しのすごい力」
となります。
下に文字起こしもお付けしておりますので、ぜひご覧ください。
*
川嶋:
こんにちは、むすび大学です。
本日は、わたしたちの母体となる「ゆにわ」のグループで梅干を作っている、梅職人の松本セイラと一緒にお届けいたします。
よろしくお願いします。
セイラ: よろしくお願いします!
川嶋: 今日、何のテーマで行こうかと考えていたんですが、僕がむすび大学で絶対にこれをやりたいと思っていた話があるんです。
それが今日のタイトル、「梅干しは最強の腸活」です。
これ、結構Instagramなどで発信してますよね。
セイラ: そうですね。
自分自身けっこう衝撃的というか、「梅を食べることにそういう意味があったんだ」と思ったので、ぜひ伝えたいなと。
川嶋: 「あ、これは改めて日本人の食の凄さだな」と思ったんです。
伝統的に当たり前のように食卓にあったものが、じつはすごい健康効果を持っていたんだと。
今の科学で調べれば調べるほど、昔の人は理屈抜きですごいことをやっていたんだなと分かりますよね。
梅干しなんてまさにそうじゃないですか。
セイラ: そうですね。
最近は「ちょっと不健康だな」「調子が悪いな」と思ったら「この成分を取り入れなきゃ」というふうに、何かを「足す」発想が多いと思うんです。
もちろん、商品を販売する側は足すものをプッシュするわけですが、人間の体自体が、そもそも免疫力や治癒力を持っています。
その本来の力をしっかりと引き出してあげる発想が大事で、梅はどちらかというとそっち側(引き出す側)なんですよね。
川嶋: はい。
近年、特に昨年あたりから健康意識の高まりをすごく感じています。
スーパーや食品店で売っているものが添加物まみれだったり、戦後に食生活が大きく書き換えられたりといった「食の闇」が知られ始めていますよね。
海外で使われなくなった農薬や添加物が日本で消費されているという話もあります。
そんな中で、本物がどんどん消えていっています。
スーパーに行っても、ほとんどが「調味液」で作られた梅干しばかりで、昔ながらの本当の梅干しが手に入らない。
僕たちは「本物を守っていきたい」ということで活動していますが、まずはセイラの紹介をさせてください。
セイラは梅の里・和歌山生まれで、一度梅干し作りを辞めているんですよね?
その話をしてください。
<梅干しづくりをするようになった理由>

セイラ: その話、初めてするかもしれませんね(笑)。
僕は和歌山県の「みなべ町」で育ちました。
小さい頃から梅が当たり前にあって、学校の授業でも梅を学ぶし、職場体験も梅農家さんに行くような環境でした。
高校を卒業して、何の疑問もなく地元の梅会社に就職しました。
ある時、お盆前の繁忙期に、上司から「しそ梅の上にカツオの具を乗せて『カツオ梅』として出してくれ」と言われたんです。
川嶋: えっ、それは中身は「しそ梅」なんですか?
セイラ: そうなんです。
「それはできません、嘘になりますから」と断ったんです。
まだ19歳でしたけど、純粋に「それはできない」と。
そうしたらめちゃくちゃ怒られて。
「いいから黙って作るんだ」と言われ、周りの大人からも「もっと大人になれ」と諭されました。
その時、「これを一生やるのか?」と思ったんです。
60歳まで働き続ける中で、ずっとこの嘘をつき続けるのかと。
テレビで食品偽装のニュースを見て「なんてことをするんだ」と思っていたのに、自分がそれをやらされそうになって手が震えました。
それで、「ここでは続けられない」と思って辞めたのが19歳のときでした。
川嶋: なるほど。
食品表示の法律はあっても、抜け道のような方法は生まれてしまいますからね。
そんな中で、今、本物を求めている方が増えています。
僕たちの師匠である北極老人からも、「どこのスーパーに行っても調味液漬けの梅干しばかりで、昔ながらの梅干しが消えていく。このままだと手に入らなくなるから残さないといけない」と言われて、僕たちで作ることになったんですよね。
そして、梅干しの師匠である前田先生。
50〜60年近く梅一筋で研究されている方ですが、この方の協力も大きいですよね。

セイラ: そうですね。
前田先生は梅のことなら何でも答えられますし、僕たちが「こういうこだわりを実現したい」と無茶を言っても、一緒に考えて挑戦してくださる方です。
いま作っている「寿(ことぶき)」というブランドの梅干しがあるんですが、そもそも梅干しにはどんな健康効果があるのか、という話をしたいですね。
<梅干しが持っているすごい健康効果>

川嶋: 何がいいんですか?
梅を食べると。
セイラ: いろいろありすぎますが、よく聞くのは「お腹にいい」ということですね。
「お腹が痛くなったら梅干しを食べなさい」と言われませんでしたか?
川嶋: 言われましたね。
風邪をひいた時にお粥に入れたり。
セイラ: あれは理にかなっていて、梅干しは「腸の土作り」をしてくれるんです。
砂漠に種を撒いても芽が出ないように、まずは土壌を整えないといけません。
現代人の胃腸は、添加物やお肉、小麦などの摂取でアルカリ性に傾き、腸内環境が乱れがちです。
その状態で、いくら「ビフィズス菌」や「乳酸菌」「食物繊維」といった良いものを摂っても、悪玉菌がエサにしてしまうんです。
そうすると、アンモニアや硫化水素といった、卵が腐ったようなガスが発生してしまいます。
川嶋: へえ!
良かれと思って摂った菌が、逆にガスを発生させてしまうんですね。
セイラ: そうなんです。
だから、お肉を食べ過ぎてお腹が張ったりガスっぽくなるのは、硫化水素などが発生している状態です。
梅干しは、まずその土台(腸内環境)を整えてくれます。
酸性によって悪玉菌の増殖を抑えつつ、良い菌(常在菌)は残してくれるんです。
これがすごいところです。
川嶋: コメントでも「子どもの頃、風邪気味のときは梅番茶を飲んでいました」という声がありますね。
セイラ: 梅番茶、いいですよね。
醤油や生姜を入れたりして。体が温まります。
川嶋: あと、質問が来ています。
「毎年梅干しを漬けていますが、酸っぱくてしょっぱくて食べるのが苦手で、人にあげてしまいます」とのこと。
何かいい方法はありますか?

セイラ: 酸っぱく感じやすい人には特徴があって、「唾液が少ない」状態だと刺激を直に感じてしまうんです。
緊張状態だと口が乾きますよね?
逆にリラックスして副交感神経が優位な状態で食べると、まろやかに感じたりします。
川嶋: あ! みどりさんからコメントが来ましたよ。
「たしかにわたし食べる前に緊張する」と(笑)

梅干しすっぱいですからね。条件反射で唾液が出てきますよね。
唾液ってめちゃくちゃ体にいいっていいますもんね。
セイラ: そうですね。
唾液は消化酵素なので、しっかり出ている状態でご飯を食べると消化が良くなります。
唾液と胃酸でしっかり消化されたものが腸に届くので、未消化物が減り、腸内での腐敗を防いで発酵に回せるんです。
酸味が苦手な方は、お茶漬けや汁物に入れるのがおすすめです。
和歌山では「茶粥(ちゃがゆ)」に梅干しを入れるのが朝の定番ですね。
川嶋: 茶粥なんですね。
白粥じゃなくて。
セイラ: そうです。
お粥に梅干しは最強の組み合わせだと思います。
あと、ご飯を炊く時に炊飯器に梅干しをポンと入れて炊くのも美味しいですよ。
全体に梅の風味が回って。
川嶋: 美味しそうですね。
ここで実際に「寿(ことぶき)」の梅干しを食べてみましょうか。
開けて開けて。
セイラ: これ、最近パッケージが新しくなりまして。
川嶋: 本当、キレイなパッケージですね。贈り物とかにもよさそう!
最近スーパーで売られている「調味梅干し」と「昔ながらの梅干し」って何が違うんですか?
セイラ:昔ながらの製法は、基本的に塩で漬けます。
本来の梅干しは、生梅を塩(16〜20%程度)で漬けて、荷重をかけて上がってきた梅酢で漬かるというシンプルなものです。
一方、市販の「調味梅干し」は、一度塩抜きをしてしまうんです。
塩を抜くと保存が効かなくなるので、保存料や、味を付けるための甘味料、化学調味料などを足していくことになります。
川嶋: 「減塩」ブームで、塩が悪者みたいに言われちゃいましたけど、本来の塩(塩化ナトリウムだけでなくミネラルを含むもの)は体に必要ですし、梅干しの保存性も塩のおかげですよね。
セイラ: そうですね。基本は精製された塩に含まれる塩化ナトリウムという化学物質が良くないんですけど、塩そのものが悪者になっちゃいましたね。
川嶋: これね、見ていただきたいんですけど、すごいキレイに並べてあるんですよ。

これ、梅業界では衝撃的なんでしょう?
セイラ: この「寿」は、一粒一粒を手作業で並べているんです。
箱を開けた瞬間に「うわぁ!」と感動していただきたくて。
そこは時間をかけてやっています。
川嶋:なるほど。
じゃあちょっと食べながらお話していきたいと思うんですけど、まず一ついただきます。
セイラ:カメラの前で、ちょっと緊張しますね・・(笑)

でも、すごくフルーティーな香りがして、ジューシーです。
これは塩分濃度20%ぐらいですよね?
ん~~すっぱうまい!

なんか水あります? あ、梅酒ありますね(笑)

すごいじゃないですか梅酒。これもセイラ作ってるんですよね。
どうやって作ってるんですか?
セイラ:これはブランデーベースの梅酒なので、梅をブランデーに漬けてますね。
こだわりは、血糖値が上がりやすい白砂糖は使わずに、オーガニックのメープルシロップを使っていることです。
それで濃厚さや深みが増します。
あと、自然の原料の「果糖」という砂糖も使っています。
川嶋: 「果糖ブドウ液糖」という甘味料とは違うものですね。
あと、いまカメラマンをしてくれている、しんごさんの話もしておきたいですね。
彼はガンサバイバーで、5年前に原発巣の手術をして抗がん剤治療が始まったとき、病院食が喉を通らなくて、この「寿」の梅干しを毎朝一粒食べていたそうですね。

(後篇につづく)