こんにちは。ミスターステップアップの村田です。
「勉強を始めても、すぐに別のことが頭に浮かんでしまう」
「教科書を読んでいるうちに、いつの間にか別のことを考えている」
スクーリング生の皆さんからも、そんな相談をよく受けます。
今日は、集中力を高く保ち続けるための「心の整理術」についてお話ししますね。
集中力を奪う「心の放電」を止める
人間の心には、一定のエネルギー量があります。
しかし、やるべきことを中途半端にしていたり、気になっていることを放置していたりすると、そこからエネルギーがどんどん漏れ出してしまうのです。
これを、わたしたちは「心の放電」と呼んでいます。
例えば、
「歯医者に行かなきゃいけないな」
「友達に本を返し忘れているな」といった、
ささいな「気掛かり」が、あなたの集中力の30%や40%を奪っていることがあります。
「気になるなら、今すぐやる。あるいは、今はやらないと決めて切り離す」
このどちらかに決めて、未完了のことをひとつずつ終わらせてみてください。
放電が止まれば、残りの100%を目の前の勉強に注げるようになりますよ。
「アンテナ」を立ててから読み始める
教科書を読んでいて飽きてしまうときは、自分の中に「問い」がない状態かもしれません。
情報を受け取るための「アンテナ」が立っていないのです。
そんなときは、先に問題をパラパラと眺めてみてください。
「どんなことが聞かれているんだろう?」という問題意識を持ってから教科書に戻ると、
「あ、ここのことが書いてある!」と、脳が情報をキャッチしやすくなります。
退屈を感じたら、一度「解く」というアクションを挟んで、脳を刺激してあげるのも効果的です。
直前期ほど、落ち着きを大切に
受験が近づくと、どうしても焦りや焦燥感が襲ってくることがあります。
しかし、焦れば焦るほどIQは下がり、集中力は散漫になってしまいます。
こんなときこそ、深呼吸をして、ひとつひとつの課題に丁寧に向き合ってみてください。
「今、この瞬間」に集中すること。
その積み重ねが、あなたを合格へと運んでくれます。
見守る親御様へ:その「心配」を「信頼」のエネルギーに
入試が近づくにつれ、お子さんと同じくらい、あるいはそれ以上に不安な日々を過ごされている親御様も多いことでしょう。
「今のままで大丈夫かしら」「もっと頑張らなくていいの?」……。
そうした想いがこみ上げるのは、ひとえにお子さんを深く想う愛情ゆえのことです。
もし今、お子さんが焦ったり立ち止まったりしているように見えたときは、
「心配」という視線ではなく、「信じているよ」という温かい空気で包んであげてほしいのです。
具体的な言葉はなくても、温かい飲み物をそっと差し出したり、いつも通り明るく挨拶をしたり。
親御様が「我が子なら大丈夫」とどっしり構えていられることが、お子さんにとっては、どんな参考書よりも強力な心の支えになります。
見守る側も、決して楽ではありません。
ときにはご自身の心も休めながら、お子さんと一緒にこの季節を乗り越えていきましょう。
最後に
集中力は、才能ではなく「技術」です。
心の持ち方や、ちょっとした環境の整え方次第で、誰でも高い集中状態に入ることができます。
冬の寒さに負けず、まずは目の前の一行、一問を大切に。
一歩ずつ、いっしょに歩んでいきましょう。
それでは、またお会いしましょう。