年のはじめに召し上がっていただく、とても大事なお料理だからこそ、一切の妥協をしません。
すべての品に、てまひまを惜しまず、丁寧に。作りたてのうちにお客様へ手渡ししています。
そんな〝ゆにわ〟のおせち作りを担うちこが、西野ゆきひろをゲストに、おせちにかける想いを語りました。

ごぼうが主役の八幡巻
ちこ:
今回のゲストは、ゆにわ塾講師の西野さんです。よろしくお願いします。
西野:
お願いします!
ちこ:
今回、西野さんと食べたいお料理は「八幡巻」です。このお料理はご存知ですか?
西野:
はい、名前は聞いたことがあります(笑)
ちこ:
わたしたちのお店がある大阪府枚方市楠葉は、すぐお隣が京都府八幡市なんですが、八幡の有名な野菜が、ごぼうなんです。
そのごぼうを主役にした料理が八幡巻です。
西野:
え! これ、ごぼうがメインの料理なんですか? お肉じゃないんですね。
ちこ:
そうなんです。八幡巻を作るときは、ごぼうを細く長くカットしますが、ここには「細く長く続いていきますように」という繁栄への願いが込められています。
日本は世界でもダントツで老舗企業が多いですが、その背景には、こういう〝見立て〟の文化が関係しているのではないかと感じます。
食べた後にふわ〜っと余韻が残る
さて八幡巻は、ごぼうと金時にんじん、アスパラが入っていて、それをおせち用の最高級の牛肉で巻いています。
では、いただきましょうか。
西野:
いただきます。
うわ〜……、お肉のしっかりした味と、ごぼうの自然でやわらかい味がすごく合いますね。
食感もいいし、おいしさが口のなかで広がっていきますね。
ちこ:
これ、作り方に秘密があるんです。ごぼうやにんじんを切った後で「いり煮」といって、野菜にお出汁の味をじっくり含ませてから巻いているんですよ。
それを蒸して、照り煮にするという……。
何段階もの工程を経ているんです。
西野:
なるほど。だから食べたときに一体感が生まれるんですね。
ちこ:
特に八幡巻は美しさと食べ心地、そして食べた後の余韻が大切なんです。
わたしたちの師匠・北極老人も〝食べたときの透明感がすごい〟とおっしゃっていました。
味がしっかりしているのに、重く残らなくて、ふわ〜っと余韻が広がるんですよね。
西野:
そうですね。八幡巻は伊勢海老などに比べたら、見た目は少し控えめですが、しっかり存在感がありますね。
ちこ:
日常の中では、早くパパッと作れるものもいいですが、丁寧に形をそろえたり、じっくり煮たりすると、それだけ気持ちもこもりやすいので、食べると元気になりますね。
西野:
あるお客さまが、おせちを買って31日に持ち帰ったところ、子どもたちがすぐに食べて、大晦日に全部なくなったそうです(笑) 手をかけて、心を込めて作られた料理は、理屈抜きで人を喜ばせる力があるのだと改めて感じました。
ちこ:
これからも、皆さまに喜んでいただけるお料理を作らせていただきたいと思います。西野さん、今日はありがとうございました。
西野:
こちらこそ、ありがとうございました。
動画はこちら
御食事ゆにわの開運おせち

12月30日、31日に販売(秋ごろ予約開始)
●作りたての美味しさを味わっていただけるよう、『御食事ゆにわ』店舗(大阪)でのお渡しとなります。(配送不可)
●ご予約開始はLINEにてご連絡します。