大切にしたい「お祭り」のいろは|羽賀ヒカル「神社のキホン」

日本のお祭りって実は奥深いもの。ただ賑やかなだけがお祭りではありません。
日本人なら大切にしたいお祭りの基本を、神道研究家の羽賀ヒカルがお伝えします。




羽賀 ヒカル
東洋思想・神道研究家
1983年、京都生まれ。神道・東洋思想のマスター北極老人に高校生の頃から師事し、占術、風水、神道の秘伝を継承。現代社会が抱える諸問題の根底に日本的精神の喪失があると説き、日本人の心に火を灯すべく、言論活動を行う。
オンラインサロン「ゆにわ塾」の講師。



Q.そもそも、お祭りって何ですか?


A.神社の境内で行われる儀式のこと



本来のお祭りは神社の境内でおこなわれる儀式のこと。
出店や屋台はそれを賑やかに盛り上げるためのものです。

「まつり」は、言霊的には「まつらふ」が起源と言われており、「神様の導きに従っていく」という意味。
だからお祭りのときは、神社で何らかの儀式がおこなわれています。
神社のお祭りは、五穀豊穣を祈るものから、日々のお祈りまで、さまざまです。



Q.「神社のお祭り」と「お寺のお祭り」はどう違うの?


A.普段降りて来られない神様をお迎えするのが「神社のお祭り」



神社のご神体は、たいてい見えないところに隠れています。
山や岩や樹木、滝などの自然の奥深くにいらっしゃいます。

神社の神様は、普段は降りて来られないからこそ、ちゃんと儀式をしてお迎えするもの。
新嘗祭や祈年祭のときにしか降りてこない神様もいらっしゃいます。

神様をお迎えするために祈りの気持ちでおこなうのが、神社のお祭りです。

一方、お寺には仏様が常にお祀りされています。
多くはご本尊として安置され、いつでも拝むことができます。
仏様は人々を常に見守り、いつ訪れても救ってくださる、そんな存在です。

お寺のお祭りは、こうした仏様や先祖に感謝し、供養する行事が中心。
お盆の先祖供養をはじめ、お釈迦様の誕生を祝う「花まつり」などがよく知られています。
仏様や先祖を敬い、感謝する心を形にするのが、お寺のお祭りの特徴といえます。




Q.お祭りの屋台では何を買うとよいの?


A.土地の神様に捧げる気持ちでピンと来たものを買われると良いでしょう



お祭りの日は、屋台に限らず、神社の近くで何かを買うのはおすすめです。
その土地でお金を使うこと自体が、神様にお玉串を収めることに繋がっているからです。

お祭りの日は、特別な神様が降りています。
ご神徳は、食べ物を通じていただくものとも言われています。

例えば、お祭りで「りんご飴」が食べたくなったなら、「りんご飴」からご神徳をいただくということです。
なので、その場でピンと来た食べ物を買われると良いですね。

地方の神社をお参りしたときも、その土地の神様に捧げる気持ちでお買い物をし、ご神徳を授かるように土地のものをいただいてください。
そうしてその土地を応援していくと、神様にも喜んでいただけるでしょう。



Q.世界のお祭りも宗教なの?


A.本当のお祭りはすべて宗教行事です



神道だけでなく、キリスト教でも「お祭り」と名がつくものは宗教行事です。
神主や司祭によって祈りの気持ちで執りおこなわれるものです。

ただしハロウィンはお祭りのようですが、マナーが悪く、街を汚すこともある行為に宗教性はないですよね。
お祭りは、祈る気持ちがあるからこそ、お祭りなのです。


こちらの動画でも解説しています。

神社チャンネル 
日本人なら大切にしたい「お祭り」のいろは【今さら聞けない神社のキホン】


むすび大学 
世界中で起きる文化の崩壊/お祭りの本質を失う危険性|小名木善行

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