「建御雷神(タケミカヅチ)の香り」創作秘話③:ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの絵画から学ぶ構成と物語

皆さま、こんにちは。
調香師の山田夕夏(やまだゆか)です。



わたしはふだん天然香料を使って、オリジナルの香水を作らせていただいています。

今回は、絵画から学んだことを香りの創作にどう活かしているか、について「建御雷神(タケミカヅチ)の香り」を題材にお話ししていきます。



建御雷神の香り(30ml)


建御雷神の香りと運命の灯火


「建御雷神(タケミカヅチ)の香り」を調香させていただくうえで、インスピレーションを受けた絵画のひとつが、フランスの画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『大工の聖ヨセフ』という作品です。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール - https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=53740005による


この絵には、ろうそくを持つ幼いイエス・キリストと、父である聖ヨセフが描かれています。

わたしが特に惹かれたのは、イエスの手からもれるろうそくの灯りがつくり出す、絶妙な光と影のコントラストでした。

この絵では、深い闇の中から光を見いだすような表現がされています。

闇のなかに人物がくっきりと浮かび上がり、静かな、しかし強い存在感を放っているのです。

この表現が、建御雷神(タケミカヅチ)の持つ厳かで神秘的なイメージを香りで表現するうえで、たいへん参考になりました。

絵画に込められた物語を読む


さらに、この絵画には深い物語性が込められています。

たとえば、聖ヨセフが扱っている木材は、イエスがやがて磔(はりつけ)にされる十字架を暗示しているといわれています。




幼いキリストの手元の灯りは、暗い未来への道筋を示唆するようでありながら、同時に、彼の教えがやがて世界を照らす希望の光となることも予感させます。

絵には、人物の動きそのものはほとんどありません。

しかし、その静けさのなかに、キリストの運命という「闇」へと向かう流れと、その教えがもたらす「光」という、ふたつの方向性が示唆されているように感じられます。

読み解く力と創造する力


このように、一枚の絵画に込められた背景や神話、そして暗示されているストーリーを読み解く力。

それは、目に見えない香りをかたちにし、そのイメージを豊かに広げていく力と、深くつながっているのではないかと、わたしは考えています。

特に、今回ご紹介したジョルジュ・ド・ラ・トゥールの作品が持つ、闇の中に光を見いだす力強さや、静けさの中に秘められた物語性は、「建御雷神(タケミカヅチ)の香り」を創り上げるうえで、欠かせない要素となりました。



【功徳】大事なものごとを守り続ける、継続力


タケミカヅチの神様は高天原で随一(ずいいち)の武神であり、刀の神様です。
古来、刀は武器ではなく神の言葉(御神託:ごしんたく)を受けるための武器でした。
名刀ほど、切るためではなく大切なものを守るために作られたのです。
そして、刀を司(つかさど)るタケミカヅチの功徳も、堅い守りを授けること。
時間をたてば忘れてしまいがちな 熱い初心に立ち返らせてくれる香りです。

香りの特徴


トップはマートル、クラリセージ、メリッサとピリッとしたハーブ調の香り。
そこから不屈の精神を現すジュニパーベリーの、透き通るような香りの中に少しほろ苦さをあわせもつ精油が香り...
最後はペルーバルサムという少しバニラのような甘さをもつ優しくて力強い香りへと姿を変えていきます。
雷が闇夜(やみよ)を切り裂いて空気を浄化するように、不安や恐れ、自分自身の弱さと向き合い、それでも前に進み続ける力強さを表現させて頂きました。

・ビジネスを軌道にのせたい
・いい人間関係を続けていきたい
・強い意志がほしい

そんなときに、建御雷神(たけみかづち)の香り をまとってみてはいかがでしょうか。

ゆにわマートでは、香りのテスターもご用意しています。
そちらもぜひお試しください。

> 建御雷神の香り(30ml)はこちらから

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