大学受験塾ミスターステップアップの村田明彦です。
子どもをもつ親御さんに向けて、
子どもの能力を最大限に発揮する親の関わり方をコラム連載しています。
今回は、15歳ぐらいを境目とする、子どもたちの変化についてのお話です。
最初から読まれる方は、Part1 から。

大学受験塾ミスターステップアップ 村田明彦
現・塾長にして「大逆転勉強法」「限界突破勉強法」受験指導の後継者。20代前半で3000冊の本を読む。受験勉強を通して人間的に成長できる「真の教育」を突き詰めて、大学合格はもちろん、その後の人生で活躍できるような人間力を育てるため、時に厳しく、時に優しく、受験生が精神的に成熟するように導いている。
中学、高校受験と大学受験のちがい
大学受験は、"自発性”に目覚めた者が勝ちます。
多少の学力差があっても、みずから目的に目覚めて、本気で勉強すれば、偏差値の10や20は簡単にひっくり返る世界なのです。
ここで一つお伝えしておきたいのですが、中学受験や高校受験と、大学受験はまったく別物だと考えなくてはなりません。
ある一定の年齢までは、ただ親や先生から言われるがまま勉強して、トップクラスの成績を維持する子がいます。
でも高1くらいまでは成績優秀だったのに、大学受験が近づくにつれてまったく成績が伸びなくなる生徒が、実はすごく多いのです。
また逆に、中学では平均以下の成績だった生徒が、大学受験で猛勉強をして、東大、京大、医学部、早慶上智などの最難関に合格することも、十分にありえるのです。
どうしてこんな違いが生まれるのか。
理由があります。
一言でいうと、『成長段階』が変わるからです。
15歳を過ぎる頃から、だんだん自分のアイデンティティ(自己同一性)を求めるようになります。
「自分はどんな人生を歩みたいか?」
「どんな人間でありたいか?」
それを、真剣に考えるようになる。
だから、ただ周りの大人の言うとおりにしている自分に、居心地の悪さを感じるようになっていきます。
その結果、親の言いなりで勉強していても、成績が伸びなくなるのです。
なかには例外的に、言われるがままに我慢しながら勉強して、目標の大学に合格する受験生もいます。
スパルタの詰め込み式で勉強すれば、ある程度、成績は伸びますから。
でも、そういう受験生は、大学で、もしくは社会に出てから苦労することが多いのです。
大学受験のときに、自分の本音と向き合うことを避けた分だけ、あとでしっぺ返し(反動)がくるからです。
例えば、大学生になってから、飲み会、コンパ、サークル、ギャンブル・・・と、遊びまくるようになってしまったり。
逆に、伸びきったゴムのように力を失って、何もやる気がしない状態(燃え尽き症候群)になったり。
それどころか、本来、もっと伸びるはずだった可能性も断たれて、生きる活力のようなものまで失ってしまうことも。
すると、大学に入り、いい歳になっているのに・・・・・・
・やりたいことがわからない
・理想も目標もない
・仕事にやりがいを感じない
・意思が弱く自分の人生を決められない
要するに、いつまでも自立できない状態に陥りかねないのです。
ですから、受験生の本心を無視して「勉強しなさい!」と追い立てるのは、あまり得策とは言えないでしょう。
重要なことは、周囲の大人が、いかに“本気”にさせてあげられるかです。
わたしたち塾講師は、塾生たちの将来をお預かりする立場ですから、それこそ重大な責任があります。
だからこそ、「結果(受験の合否)」はもちろんですが、そこへ向かう 「過程(プロセス)」も大切にしています。
なぜなら、受験勉強にどのような姿勢で向き合うかが、その子の5年先、10年先を決めると思っているからです。
いえ、事実、そうなのです。
みずから「勉強したい!」と本気になった生徒は、まわりの予想を超えるような大学に見事合格していきます。
それだけではなく、受験を終えた頃には、ひと回りもふた回りも成長し、大人びた表情になっていくのです。
(続く)