人生を変える「出会い」の秘密

※この記事は、ゆにわ塾グランドセミナーの内容の一部を編集し、記事にしたものです。


「ご縁結び」や「出会い」。
じつは、これこそが人生のすべてを決めている、といっても過言ではありません。

わたしたちの人生だけでなく、あらゆる宇宙の生成発展もまた、出会いと別れによっておこなわれています。
運命の出会いを果たすためには、どうすればよいのか?

そして、人生をいっぺんさせてしまうような、歴史をも動かすような出会いはどうやって生まれるのか?

その秘密について、お話ししていきましょう。

歴史も物質も「出会い」から生まれる





太陽と月、そして地球が出会ったことによって、わたしたち人類が生まれました。

ミクロな世界を見ても、原子どうしが出会って新しい分子が生まれます。

大きな宇宙でも小さな粒子の世界でも、すべては出会いと別れによって繰り広げられているのです。
人間の歴史も同じです。

古くはソクラテスとプラトンの出会いによって、人類の歴史は大きく動きました。
日本でも、最澄と空海、親鸞聖人と法然上人の出会いが、仏教の歴史を変えました。

「誰と誰が出会うか」によって、歴史が変わり、多くのひとの人生が変わる。
まさに、出会いこそが運命を決定づけるのです。


「運命の人」と出会える確率は?




では、自分の人生を大きく変えてしまうような「運命的な出会い」を果たせる確率は、どれくらいあるのでしょうか。
天文学者のフランク・ドレイク博士が考案した「地球外生命体と出会える確率」を導く方程式を応用し、あるイギリスの大学院生が「理想のパートナーと出会える確率」を計算しました。

その結果、弾き出された数字は……なんと0.0000034パーセント。
日本の人口(約1億2000万人)で考えると、単純計算で「3000万人にひとり」。
さらに男女比で分けると、日本中を探しても、自分の理想の相手はたったの2人しかいない計算になります。

一生をかけて旅しても、その2人に出会えるかどうか。
人生を変えてしまうような衝撃的な出会いとは、それほどまでに奇跡的なできごとだといえます。


映画『ルックバック』が描く、出会いの光と影




ここでひとつ、興味深い物語をご紹介しましょう。
話題の映画『ルックバック』(原作:藤本タツキ先生)をご存じでしょうか。

漫画家を目指すふたりの少女、藤野(ふじの)と京本(きょうもと)の物語です。
学級新聞に4コマ漫画を載せていた自信家の藤野と、引きこもりだけど圧倒的な画力を持つ京本。

卒業式の日にはじめて対面したとき、京本から「ずっとファンでした!」と告げられ、それをきっかけにふたりは協力して漫画を描きはじめます。

やがてふたりの漫画は大ヒットし、プロデビューを果たします。
しかし、京本は「もっと絵がうまくなりたい」と美術大学へ進学し、ふたりは別々の道へ。

そして大学で痛ましい事件に巻き込まれ、京本は命を落としてしまうのです。

「出会わなければよかった」のか?


京本の死を知った藤野は、自分を責めます。
「わたしが部屋から連れ出さなければ、京本は死なずにすんだのに」

そんな後悔のなか、藤野はパラレルワールド(出会わなかった世界)の幻を見ます。
その世界では、京本は生きていますが、藤野といっしょに漫画を描くことはありませんでした。

しかし、その世界の京本の部屋にも、藤野の漫画が大切に飾られていたのです。
藤野は気づきます。

たとえ悲しい結末になったとしても、ふたりが出会い、いっしょに過ごした時間は、間違いなく京本にとって幸せなものだったのだと。

そして自分自身もまた、京本がいたからこそ、ふたたび立ち上がり、漫画を描き続けることができるのだと。
この物語は、「たったひとりでも自分の才能を信じてくれる人がいれば、人生は変わる」ということを教えてくれます。


才能を目覚めさせる「たったひとり」の存在


『ルックバック』の藤野にとって、京本はずっと自分の背中を見てくれていた(Look Back)存在でした。
まわりが「藤野より京本のほうがうまい」と評価するなか、京本だけは「藤野先生のファンです」と言い続けてくれたのです。

わたしにとって、それは北極老人(ほっきょくろうじん)との出会いでした。

人が目覚めるとき、才能が開花するときには、必ず「その人」の存在があります。
たとえ世界中のひとが無視したとしても、たったひとり、「あなたには価値がある」と信じ抜いてくれる人がいれば、人は変わることができます。

かつての総理大臣・吉田茂もそうです。
冷遇されていた時期もありましたが、彼を信じてロンドンへ送り出した人がいたからこそ、のちに歴史に残る活躍ができました。


条件よりもたいせつな「人間力」




最後に、ある女性のエピソードをお話しします。
彼女は優秀で学歴もあり、見た目も整っていました。
しかし、就職活動では連戦連敗。
とくに志望する航空会社にはことごとく落ちていました。

北極老人は彼女にこうアドバイスしました。
「きみには『愛嬌(あいきょう)』が足りない。
もっと視野を広げなさい」

ある日、彼女が電車で就職活動の本を読んでいると、隣のおじさまから声をかけられました。
「お嬢さん、どこで働きたいの?」
「航空会社です」
「じゃあ、なんで直接受けに行かないの?」

じつはその男性はある企業の重役で、その出会いがきっかけで面接のチャンスを得ました。
しかし、結果はまたしても不採用。
なぜでしょうか。

それは、彼女が「条件」や「スペック」ばかりを気にしていたからです。
「年収はこれくらい、身長はこれくらい……」
そうやって自分の理想を追い求め、条件で選ぼうとしているうちは、本当の「ご縁」は結ばれません。

たいせつなのは、スペックではありません。
「この人のためなら力になりたい」と思わせるような、人間的な魅力や徳分(とくぶん)です。

運命を変える出会いは、確率でいえば天文学的な数字かもしれません。
しかし、自分自身のあり方を変え、目の前の人をたいせつにし、徳を積んでいくことで、その「0.0000034パーセント」の奇跡を引き寄せることができます。

条件の良い相手を探すのではなく、自分自身が「出会えてよかった」と思われる人間になること。

それこそが、運命の出会いを果たす最短の道なのです。



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お読みいただき、ありがとうございました。



西野ゆきひろ
非行や借金、起業家としての成功など、社会の光と闇どちらも経験した異例の経歴を持つ。師・北極老人の教えをもとに、「ちっちゃな一善で、人生は変わる」と、人々を充実した人生へ導く風変わりな伝道師。
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