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孤独の時代と「結び」の力
川嶋: 『結美大学』の川嶋です。本日はゲストとして、国際情勢アナリストの及川幸久さんにお越しいただきました。よろしくお願いいたします。
及川: よろしくお願いいたします。『結美大学』でも大人気ということで、嬉しいです。
川嶋: 及川さんは最近、出版業も始められて、全国を飛び回りながら応援演説もされるなど、たいへんお忙しい毎日をお過ごしですよね。
及川: そうですね。自分がYouTubeなどで話すだけでなく、物づくりの分野にも入ってきましたので。
川嶋: そして本業は実業家でいらっしゃいますが、このたび『結びのごはん』という本を出版されました。
これは、私たちのグループでレストランを営んでいる「ちこさん」という料理人が10年以上前に出版した本が、一度絶版になっていたものを復刊したものです。
及川: ええ、川嶋さんたちから「こういう本があるんですよ」と教えていただいて。
本当にいい内容で、むしろ今の時代にこそ受け入れられる本だと感じました。
川嶋: ありがとうございます。この本は単なるレシピ本ではなく、著者のちこさんの背景にいる、私たちの師匠「北極老人」の教え、つまり日本人の精神や信仰を伝える本でもあります。
及川: 原稿を読ませていただいて、信仰や感謝、人の道といった、本当に日本的なものがたくさん入っていると感じました。
「食材と対話する」とか「食材の声を聞きなさい」とか、現代の大人が聞くと「え?」と思うかもしれませんが、子どものような素直な心を持っているひとなら、すっと入ってくる内容ですよね。
川嶋: おっしゃる通り、目に見えないものの心を感じようとする「もののあはれ」が、日本人の感性の根底にはありますからね。
その精神を「食」という誰もが共通する土台に落とし込んだのがこの本です。
そして、その本にも通じる「結び」というキーワードをテーマにしたイベントを、来る8月に開催することになりました。
及川: 『むすび祭』ですね。ゲストも個性的で、面白いイベントになりそうですね。
川嶋: はい、及川さんにもご登壇いただきます。
この「結び」というテーマは、現代を生きる多くのひとが無意識に求めているものだと感じています。
及川: 「孤独」の問題は大きいですよ。
学校に行っていても、家族がいても、心が孤独になっているひとが、大人から子どもまでたくさんいます。
そこに「結びの力」があるのなら、誰もが欲しいと思うはずです。
川嶋: その「結びの力」を呼び起こすような一日にしたいと思っています。
そもそも、なぜ現代の日本人がこれほど孤独な社会を作ってきてしまったのか。その背景には、個人主義をはじめとした、海外から入ってきた価値観があります。
そこで今日は、世界でいま起きていることから、これから日本にどのような価値観の波が来るのか、及川さんにお話しいただきたいのです。
オリンピック開会式に込められたメッセージ

及川: 川嶋さんが言われたテーマは、日本にとってきわめて深刻な問題だと感じています。
近代日本の歴史は、西洋的な価値観が次々と入ってくる歴史でした。
そして私たちは「西洋は進んでいて、日本は遅れている」という前提で、それらを受け入れてきた。
しかし、それは必ずしも良いものばかりではなかったのではないか、という観点から見ると、実はかなり「やばいもの」が入ってきそうなんです。
その象徴が、近年のオリンピック開会式です。
記憶に新しいパリオリンピックの開会式では、多くの方が嫌悪感を抱くようなパフォーマンスがおこなわれました。
川嶋: 話題になりましたね。
及川: ええ。そこでは、多様性という名のもとに、伝統的なキリスト教の価値観を揶揄(やゆ)するような演出がなされました。
「最後の晩餐」をパロディにした舞台に、よくわからないひとたちが集まっている。
これは、伝統的な価値観を超えて、LGBTQなどの新しい価値観を信じるべきだ、というきわめて政治的なメッセージです。
神聖なスポーツの祭典であるオリンピックで、こうした演出がおこなわれることに、大きな意図を感じます。
川嶋: 2012年のロンドンオリンピックでも、巨大な悪魔が登場し、後に起こるパンデミックを予言するような、不気味な演出がありましたね。
及川: そうです。オリンピックを通じて、ある特定の価値観を世界に伝えようとしているひとたちがいるのです。
パリオリンピックでは、フランス革命でマリー・アントワネットが処刑される場面も、儀式的に、そして肯定的に描かれました。
フランス革命の真実と、西洋的価値観の根源

川嶋: 日本の歴史教科書では、フランス革命は市民が王政を打ち破った、輝かしい出来事として語られがちです。
及川: しかし、その裏には見落とされがちな事実があります。
フランス革命は、市民による自然発生的なものではなく、フリーメイソンなどの組織が武器を供給し、計画的におこなわれた暴力革命、すなわちクーデターでした。
そしてその真の目的は、王政を倒すことだけではなく、その背景にあったカトリック教会、つまり「信仰」そのものを破壊することにあったのです。
川嶋: なるほど。
及川: 伝統的な信仰や道徳を破壊し、人間の自由を至上とする。
その価値観の延長線上に、「トランスジェンダー」や、甚だしいものでは「近親相姦」までも肯定しようとする、現代の過激なリベラリズムがあります。
「こういうものがあっていいんだ」「こういうものを信じていいんだ」と。リベラルが行き過ぎると、信仰が廃れるんですよ。
ロシアのプーチン大統領は、こうした西洋の価値観を「人間を完全に否定し、信仰と伝統的な価値観を覆す、露骨な悪魔崇拝(サタニズム)だ」と強く批判しています。
「日本は遅れている」という前提で、もしこうした最先端の価値観が日本に入ってきたとしたら、私たちの社会はどうなってしまうのでしょうか。
信仰を取り戻す、世界の新しい潮流

川嶋: その西洋的な価値観、つまりグローバリズムに対して、いま世界中で大きな抵抗のうねりが起きていますね。
及川: その中心にいるのが、アメリカのトランプ前大統領です。
彼の政権を支える重要な思想に「信仰」があります。
たとえば、国防長官に指名されたピート・ヘグセス氏は、キリスト教福音派の熱心な信者として知られています。
彼は「現代のアメリカの公立学校は無神論を教えている」とまで断言し、信仰を取り戻す必要性を強く訴えています。
川嶋: すごい発言ですね。
及川: 彼に言わせれば、個人の自由や人権を絶対視する「ヒューマニズム」は、神を否定し、人間が神に取って代わろうとする、キリスト教とは相容れない新しい宗教(サタニズム)なのです。
何が正しく、何が間違っているかを決めるのは、神ではなく「私」だ、と。
川嶋: なるほど。プーチン大統領の分析と一致しますね。
及川: そうです。そして、この「信仰を取り戻そう」という動きは、いまやアメリカの若者たちのあいだで、一大ムーブメントとなっています。
チャーリー・カーク氏が率いる学生組織「ターニングポイントUSA」は、信仰の復興を掲げて若者たちの絶大な支持を集め、トランプ氏を再び大統領へと押し上げる大きな力となりました。
政治と信仰が結びつき、大きなうねりを生み出しているのです。
後編へつづく>>
及川幸久氏とゆにわ塾講師の川嶋政輝が登壇するイベントが開催されます。
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