迷いが晴れて〝天命〟に生きる〜「白山の香り」が生まれるまで〜

調香師の山田夕夏(やまだゆか)です。



6月14日(日)、ゆにわ塾の「白山比咩(しらやまひめ)神社参拝セミナー」が開催されます。

この参拝に向けて、白山の神様を表現した「白山の香り」を調香させていただきました。


これまでにも、さまざまな「神社の香り」を調香させていただきましたが、香りが決まるまでは、必ずといっていいほど「何か」が起こります。

まるで、神様から「その思いは本物か」と試されているかのように。


今回、わたしが白山の神様から突きつけられたテーマとは…?

この香りに込めた思いが、あなたの心に届き、何かを感じるきっかけとなればうれしいです。


▲石川県にある白山比咩(はくさんひめ)神社



あっけなく白紙〜1回目の調香で学んだこと


白山比咩神社の御祭神は、菊理媛神(くくりひめ)。

『日本書紀』に登場する女神のひとりです。

イザナギノミコトと、その妻イザナミノミコトが仲たがいをしたとき、仲裁に入ったのがククリヒメでした。

そのため、「和合の神様」「縁結びの神様」としてお祀りされています。


画像:白山比咩神社HPより

調香にあたり、わたしは当初、神話のストーリーからイメージをふくらませていきました。

イザナギノミコトはこういう神様だから、この精油がいいかな。

イザナミノミコトのエネルギーって、どんな感じだろう。

さまざまな精油をつかい、すべてが一体と感じられるような香りになればと、あれやこれやと試行錯誤しました。

そして、ようやく完成!

と思ったのも束の間…。

周囲から「なんだか入浴剤の〇〇みたいな香りだね」といわれてしまったのです。



ガーン!

やっと完成したのに…。



一瞬、そのような感情がわいてきたのですが、人生の師であり、調香の先生でもある北極老人(以下、先生)からこのような言葉をいただいたのです。

〝もっと歌うように調香したらいい〟と。



それを聞いて、わたしはふと気づきました。



頭で考えてしまっていたな、と。



先生からは、日頃、固定観念にとらわれないように、と教わってきました。

その言葉が、まさに身にしみたできごとでした。

できあがった香りは白紙に戻し、またゼロからスタートしました。



香りで表現したかったもの


それにしても、「歌うように調香する」とは、どんな感じなのでしょう?

自分に問いかけながら過ごしていると、先生から、ふたたび話を聞く機会に恵まれました。


そのときのお話のテーマは、相反するものを統合していくこと。

人生はいいことばかりではありません。

むしろ、わるいと思うようなことの方がおおいのかもしれません。

けれど、先生のその解釈の仕方がとても美しいのです。



雨がふれば、植物が育ち果実がなり、そしていつのまにか、空に虹がかかるように。



それはまるで、神様からの祝福そのもの。


つらい過去も、かつて経験したドロドロとした感情も、神様と出会ったとしか思えないひとつの出会いが、それらの感情がすべてひとつにくくられて、何もかも赦(ゆる)せるような神聖な感覚。

むしろ、そのつらい過去こそが祝福だったと気づかされるような。


先生が、そのお話をしてくださったときの空気は、思わず息がとまりそうなくらい、すさまじいエネルギーに満ちていました。



これが、ククリヒメという神様の空気…!

この空気をそのまま香りで再現したい…!



自分の頭でレシピを考えるのではなく、神様が降りたかのような〝場〟の空気を、そのままウツすこと。



香りは時間と空間をこえていきます。



わたしがその先生の空気をイメージして調香したのなら、それをつけたひとがその空気を追体験できる。

それが、先生から教わった調香の本質なのだと、強く感じたのです。



ゴールを決めたら、自然とそうなっていく


表現したい「空気」が決まれば、あとは目の前の精油たちと向き合うだけです。


ひとつひとつ精油を手に取り、香りを確かめながら、〝あのとき〟〝あの場所〟の空気を再現するなら、いま何が必要なのかを感じながら、選んでいきます。


精油の効用や知識など、頭にあるものはいったん手放して。



あの空気を思い出せば、名もなき香りたちが、あるべき場所へみずから還(かえ)っていく。

わたしはその手助けをするだけ。

そんな感覚でした。



1回目の失敗があったからこそ、この香りにたどりついたと感じています。


先生がお話しくださったときの、あの、すさまじいエネルギーに満ちた空気。


「白山の香り」を通じてみなさまにも感じていただけたら、と思っています。



白山の功徳




「白山の香り」の風景は、混沌とした世界に差し込むひとすじの光。

誰もが抱えている相反する感情や思考を統合し、バランスをとったり、調和に導くような香りです。



使用した精油は、屋久杉、小國杉、ユーカリ、白檀、沈香など。

今回初めて、藤とやまぶきのフラワーエッセンスも使っています。



フラワーエッセンスとは、植物の花のエッセンス、エネルギーを水やアルコールに転写したものです。

感情や精神のバランスを整える自然療法としても用いられています。

精油も植物からできているものですが、フラワーエッセンスを使うことで、より精油の香りが立ち、いきいきとしたエネルギーに満ちた香りになりました。

そして、エタノールに漬けた菊花のエッセンスで、菊理媛神(ククリヒメ)を表現。



すがすがしさのなかにやわらかさを感じさせる、すべてを包み込むような、やさしい香りです。



たとえば、こんなときにまとってみてください。


「これでいいのだろうか」と迷いがあるとき

大きな決断を迫られているとき

過去の自分にとらわれて前に進めないとき

直感と理性の間で心が揺れるとき

ひと前で見せる自分と、ほんとうの自分とのギャップに葛藤するとき

がんばりたい気持ちと「もういいや」と諦めたくなる気持ちが、複雑に絡み合うとき


「白山の香り」が、目の前に立ち込める霧を晴らし、ほんとうの自分を思い出す後押しをしてくれるでしょう。



迷いが晴れた状態。

そこからほんとうの人生が始まります。



わたしにとって、今回の調香は、まさにそのような経験となりました。



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